「クリーンミート 培養肉が世界を救う」の感想
培養肉といわれて、ピンときますか?
私は本書を読むまでは
「培養肉って何??」
「それが世界を救う??」
という感じで、何も知りませんでした。
そもそも培養肉とは、動物から摂取した筋細胞を培養し、肉にすることです。 そして、もう一つ大きなくくりとして、「細胞農業」という言葉もでてきます。
細胞農業とは、動物には手を触れず(中略)本物の肉をはじめとしたさまざまな畜産品を研究室で生産する手法だ。(引用元:本書)
また、日本細胞農業協会の説明も記載しておきます。
細胞農業とは、従来のように動物を飼育することなく、生物を構成している細胞そのものをその生物の体外で培養することによって行われる新しい生産の考え方です。( 引用元:日本細胞農業協会 - 細胞農業とは)
この本はタイトルに培養肉とあるのですが、メインの話は食肉に限らず、細胞農業の話です。
本書を読むと、現在の畜産業の不都合な真実と、それらを細胞農業で解決しようとしている団体やスタートアップ企業について知ることができます。
団体やスタートアップ企業については具体的に
- ビジョン(解決したい課題、実現したい世界)
- 成り立ちとこれまでの軌跡
- 現在取り組んでいること
- 今後、直面するであろう課題
などが挙げられます。
私が本書を通じて、培養肉の知識や企業の情報を得ただけではありません。 この真実でもある課題を解決するんだ、と立ち上がり行動されている方の熱い気持ちや、姿勢が一番強く伝わってきました。
この本を読み終わった後に「自分にも何かできるだろうか」と考え、大豆ミートをアマゾンで購入しました。
私自身、すぐにベジタリアンやヴィーガンになることは難しいと思っています。 ですが、今の自分にできることをしよう、と考えさせられ、行動につながった本でした。