「教養としてのデータサイエンス」の感想
「データサイエンス」
少し前からよく聞く言葉ですが、具体的に何をしているのかが分かりにくいと感じていました。
そして
「データサイエンスって具体的には何なの?」
ということを知りたいと思い本書を読み始め、実際にそういった曖昧さを減らすことができました!
また、データサイエンスに密接に関わってくる人工知能(AI)についてもしっかり説明されています。
本書で説明しているAIは「華々しいAI」ではなく、「現実的なAI」です。
詳しいことは後述するのですが、タイトルのとおり教養として身につきます!
私が感じた本書をお勧める人は、次のような人です。
- データサイエンス・AIについて曖昧なイメージしかなく、より詳細に知りたい人
- データサイエンスを研究として発展させるのではなく、ツールとして使っていきたい人
- この手の本を読んで、挫折したことがある人
このように考える理由を、本書の良い点を3つあげながら説明していきます。
数式が簡単なものしかない
というより、ほとんど数式はありません。
データサイエンスやAIの専門的な知識が出てきた際には、身近な例を用いて説明されています。
そして、どの説明もわかりやすかったです。
データサイエンスでできること、できないことを明確に理解するために本書は最適だと思います!
AIについて、専門家の視点で説明されている
よくメディアで「AIが人を超える」というようなことを目にしていました(最近は見ませんが…)
本書ではデータサイエンスの専門家が
「データサイエンス・AIでできること」
を説明されています。しかし、一方で
「こんなことはできるけど、これ以上はできない」
「AIは最強・万能ではない」
ということを丁寧に、夢物語なく説明してあります。
こういった知識は実際にツールとして使用するときに参考になるのではないでしょうか。
データ活用の注意点についての説明が手厚い
主に3章にかいてある内容についてです。これは個人的にあまり知らなかったことでした。
世界の国々の間でのデータのやりとりのルールから、企業が顧客にサービスとして提供する時に気を付けることまで、幅広くカバーしてあります。
データサイエンスを用いたサービスを提供する人、またそういったサービスを受ける人、その両方が知っておくべきことが多いな、と感じました。
良くなかった点をあえて一つ挙げるとすると、著者が複数いらっしゃるので内容の被りがいくつかあります。
しかし、それは内容が被るぐらい重要なことだと思いますので、むしろ良い復習だともとらえられます。
最後に本書の良かった点をまとめます。
- 数式が簡単なものしかない
- AIについて、専門家の視点で説明されている
- データ活用の注意点についての説明が手厚い
データサイエンスに興味があるけど、最初の一歩を悩んでいる人には特におすすめできる一冊です!